ACS ACS

ご挨拶

北川雄光

この度、國土典宏先生の後任としてACS(American College of Surgeons)日本支部会長を仰せつかりました慶應義塾の北川雄光です。

ACSは1913年に米国で設立された外科医と外科医療の質向上を目的とした学術団体で会員(Member)数は約93,000に上り世界最大の外科系学術団体として広く知られております。本来米国主体の学術団体ではありますが、日本を含め全世界から6,500人の外国人会員が加入しており、外科学の国際的な発展と普及を目指した団体となっています。各国・地域の支部活動も盛んで、米国内に65、カナダ国内に3、その他54ヶ国に支部(Chapter)が存在します。日本はオーストラリア、ニュージーランド、タイ、韓国、中国(香港)、フィリピン、パキスタンとともにRegion 16に属しており、現在國土典宏先生がRegion 16の国々のGovernorの中でも中心的な役割をお務めです。

ACSは米国内に留まらず国際貢献にも積極的に取り組んでおり、特に開発途上国における外科関連の教育支援に力を注いでいます。また、年1回のClinical Congressは外科学における最先端の情報や世界の著名な外科医に接することができる貴重な機会となっています。日本の若手外科医の皆様にとっても、自らの専門分野で活躍する世界の外科医と出会い、海外留学のきっかけを作る絶好の場にもなっています。また、継続的な参加を希望される場合は是非会員(Fellow, FACS)になって国際交流のネットワークを広げていただきたいと思います。

ACS日本支部は、日本外科学会をはじめとする日本の外科系学術団体とACSの交流と連携を促進することを目的として、1987 年に創設されました。今回、東京大学肝胆膵外科・人工臓器移植外科教授の長谷川 潔先生の後任として日本支部Secretaryに着任した国際医療福祉大学成田病院消化器外科教授の篠田昌宏先生とともに日本支部の発展のために微力ながら尽力して参りますのでご支援のほど何卒よろしくお願い致します。

令和7年1月